第10号
『教育の完全自由化宣言』
(飛鳥新社)2007年
国や文部科学省や教育の専門家たちは、いままでいったい何をやってきたのだろう。
本書では、それらの中から、ガードナー、モンテッソーリ、シュタイナー、デューイ、ニイル、グリーンバーグなどの教育学や、ロボコン、バイバリアムなどの教育実践、さらには奥地圭子や堀真一郎などの、日本における数少ない実践例を紹介した。
願わくば、子を持つすべての親に、直接これらの珠玉の教育学に触れてほしい。そして、「いい学校からいい会社へ」という、ステレオタイプの教育観を脱し、真の人間教育について考えてほしい。
日本の教育を抜本的に改善する道は、私にはひとつしか見えない。
つまり、まずはこれらの過去の知恵が、自由に実践できることだ。
そのためには、「教育の完全自由化」以外にありえない。
つまり、学習指導要領、標準カリキュラム、教科書検定、教員免許、教育委員会などを全廃すること。そして、おのおのの教育機関が自らの信念と責任において、自由に教育内容を選択できるようにすることだ。
その中から、さらに優れた新しい教育学も、必ずや生まれ、また教師のトレーニング法も工夫され、世界の教育界に貢献していくだろう。
|