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2005年2月4日現在 |
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本来ならば、「ホロトロピック・センター」「ホロトロピック・リトリート」ならびに「ホロトロピック・プレイス」は、運営者の伸びやかな発想と独自のフィロソフィーにもとづいて、それぞれ自由闊達に運営されるべきであり、統制や規制にはそぐわない。
しかしながら、なかにはこの名杯を用いて、まったく主旨の違う施設を運営したり、あるいは故意に別
目的に利用することもあり得る。そうなると、社会が混乱し、良心的に運営している人たちに迷惑がかかる。
それを防ぐため、ここに最低限のガイドラインを制定する。
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略語の定義
「当該施設」=「ホロトロピック・センター」、「ホロトロ ピック・リトリート」および「ホロトロピック・プレイス」のすべてを指す
「当センター」=「ホロトロピック・センター」
「当リトリート」=「ホロトロピック・リトリート」
「当プレイス」=「ホロトロピック・プレイス」
「当ネットワーク」=「ホロトロピック・ネットワーク」 |
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A 当該施設 共通事項 |
1. |
当該施設の目的は、クライアントの意識の成長・進化を支援することであり、運営者は常にそれを心にとめておくこと。しかしながら、これはあからさまに表現する必要はない。大多数のクライアントは、自分自身の苦痛の除去、病気の治癒、疲労回復、健康維持、あるいは癒されたい、などが主たる関心ごとであり、意識の成長・進化などは念頭にないだろう。まずクライアントの要求に応えることが、運営の第一歩。 |
2.
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意識の成長進化というのは、その人の内面
的なプロセスであり、外部から強制したり統制したりすべきではない。運営者は、一人ひとりが、それぞれ独自のプロセスを歩むことを、単にあたたかく見守り、ミニマムの支援を提供することにとどめること。 |
3. |
運営者とクライアントは、共に学び同じ道を歩む仲間であり、同列であることをしっかり意識すること。運営者が一段高いレベルに位
置し、クライアントを指導する、という態度は好ましくない。 |
4. |
運営者自身も、自らの意識の成長・進化につとめること。なおかつ、完成ということはあり得ず、一生を発展途上人としてすごす覚悟を固めること。当ネットワークは、運営者向けのワークショップやセミナーを提供するが、参加は任意であり、必須ではない。 |
5.
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運営者は、クライアントに強迫観念を抱かせるような言動をしないよう注意すること。また、強迫観念やおどしを背景に、サービスや物品の購E貝を強いることがあってはならない。 |
6. |
当該施設は、全体としてひとつの特定のドグマやフィロソフィー、方法論にしたがわなければいけないということはなく、運営者それぞれが、自分のフィロソフィーにもとづいて独自の方法論を工夫すること。
しかしながら、思い込みとひとりよがりの独善的な方法論に固執することがないよう、たえず自らが客観的に眺め、研鑚につとめること。 |
7. |
自分と好みの違うフィロソフィーや方法論に対して、やみくもに批判することを避け、受容し、共存し、共に学ぶ姿勢を維持すること。情報の公開につとめ、他の運営者と積極的に交流し、共に向上するようにつとめること。自分の施設、あるいは方法論のみが、特に他より優れているという、独善的なプロモーションは避けること。 |
8.
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当該施設は、その性質上、宗教の方法論を用いることは大いにあり得る。しかしながら、運営はあらゆる宗教にオープンであること。また、特定の宗教への入信を強要してはいけない。ただし、社会的に健全な宗教団体が、その活動の一環として当該施設を運用することは、上記の条件を満たす限り問題はない。 |
9. |
当該施設は、それぞれ独立に経営されること。当ネットワークは、設立や運営に対するアドバイス、各種の支援、情報の交流やジョイント・プロモーションを担当するが、一切の経済的支援は行なわない。
当該施設が提供するサービスに対する謝礼は、それぞれが独自に決定すること(特に統一的な料金体制を制定してはいけない。
ただし、神秘めかすなどの装飾をほどこしてクライアントの気を引き、不当に高額な謝礼を要求するサービスはあってはならない。 |
10. |
当該施設の設立は、当ネットワークの了承のもとに進めること。 |
11. |
当該施設は、当ネットワークの法人会員となること。法人会員は年会費10万円であり、当該施設の経営を圧迫するが、10名分の会員資格があるため、支援者が10名集まれば、逆に会費が20%ディスカウントにされたことになり、負担とはならない。 |
12. |
「ホロトロビツク」という名称を用いなくても、当ネットワークが認め、また法人会員となつた施設は、当該施設に準ずるものとし、情報交換やジョイント・プロモーションのネットワークに参加できる(参加しなくてもよい)。 |
13. |
当該施設の運営が、本来の主旨から大幅に逸脱したとき、本ガイドラインにしたがわないとき、犯罪行為或いは反社会的行為があったと疑わしい場合などには、当ネットワークはその当該施設を一方的に除名することができる。また、当該施設が何らかの不都合を認めた場合、理由のいかんを問わず即刻退会することができる。除名、あるいは退会後は「ホロトロビツク」という名杯を使用することはできない。除名、退会は文書でおこなうものとし、発送の日付けを発行日とする。いずれの場合も会費の返納はおこなわない。 |
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B 「ホロトロピック・センター」について |
1. |
当センターは、法の定める病院としての要件をすべて満たすこと。 |
2. |
病気の治療にあたっては、自然治癒カを尊重し、医療の過剰介入がないように注意すること。必要以上の薬の投与、検査、手術があってはならない。 |
3. |
地域社会に溶け込み、なろうことなら、クライアントや地域住民を含む「健康維持」を目的とする会を設立・運営すること(必須ではない)。 |
4. |
クライアントの「心のケア」を重視すること。単に病気の治癒を促進するための「心のケア」だけでなく、病気になつたこと、およびその治癒のプロセスをクライアントがしっかり受け止めるための支援をすること。そして、それが本人の意識の成長・進化にとって、とても大切なプロセスであり、場合によっては「実存的変容」につながることを念頭におくこと。 |
5. |
病人以外の人々との接点を増やし、未病の人が健康に、また健康な人がそれを維持するための支援を行なうこと。 |
6. |
死に逝く人とその家族に対して、できるだけ死が受容でき、人生のストーリーが完結できるような死のケア、ならびにグリーフ(悲嘆)ケアを実施すること。 |
7. |
完成された当センターの姿は、6つのケア(身体のケア、心のケア、健康維持のケア、魂のケア、死のケア、受胎、出産、新生児のケア)のすべてが充実し、多くの会員にサポートされている、というのが理想。つまり、会員は国民健康保険に加入するかわりに、当センターに会費を払い、生まれる前から死ぬ
までのサポートを受ける。当センターの数が増えれば、住居の移動や旅行中の対応も可能になる。もちろん、現時点ではこのような運営は困難であり、6つのケアのうち一部を実施する通
常のクリニックとしてスタートすることが精一杯と思われる。しかしながら運営者は、理想的な形態に向かって、一歩でも半歩でも近づくような意志を保つことが望ましい。 |
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C 「ホロトロピック・リトリート」について |
1. |
当リトリートは、主として3つのケア(心のケア、健康維持のケア、魂のケア)を担当する。従って、医師が常駐する必要はなく、診断、治療行為は行なわない。ただし、鍼灸師が鍼灸治療を行なうことは大いに奨励される。 |
2. |
当リトリートは、原則として宿泊が可能で、健康によい食事を提供すること。また、ボディワークや民間療法など、心身の癒しやリラックスのためのサービスが提供できることが望ましい。 |
3. |
前記3つのケア、あるいは意識の成長・進化を目的とした、セミナーやワークショップを積極的に准進すること。 |
4. |
当リトリートの設置は、原則として自然の中であり、海(川、湖)、森、温泉などのうち、いずれかの要素があることが好ましい(必須ではない)。 |
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D 「ホロトロピック・プレイス」について |
1. |
当プレイスは、アロマセラピー、マッサージ、指圧、整体、鍼灸、温熱療法、呼吸法、気功法、ヨーガ、瞑想法などの各種手法を提供する、宿泊施設を持たない施設を指す。鍼灸を除いては、診断・治療行為を行わない。 |
2. |
その他、健康維持、身体や心を整えること、意識の成長・進化に貢献する方向性があれば、いかなる手法も歓迎される。 |
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以上
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