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『心の時代を読み解く』
飛鳥新社

21世紀に宗教は必要か
 「宗教性」とは、あらゆる人間が心の奥深くにもっている本質的な特徴のことをいい、既存の宗教と直接的な関係はありません。
 いま、環境問題、人口爆発問題、核戦争問題などで行き詰まった近代文明を次の段階に変革していくためには、この宗教性が鍵を握っているのは明らかです。
 ではそれを再認識し、人が人としてより良く生きるためにはどうしたらいいのか。そのヒントが本書にはあります。

本書に登場する対談者
●山折哲雄(宗教学者、国際日本文化研究センター所長)
「教祖、教義、布教活動を持たない宗教」はありうると考えていますし、むしろそんな宗教にこそ、普遍的な意味があると思うのです。ラジカルに聞こえるかもしれませんが。
●佐治晴夫(理論物理学者、県立宮城大学教授)
今後バーチャル・リアリティが拡大していく時代において、宗教性を忘れた科学技術は、大きな問題を引き起こしてしまう恐れがあると思います。
●湯浅泰雄(文学博士、桜美林大学名誉教授)
私たちは倫理と芸術を置き去りにしたまま、科学技術だけで世界を説明し、動かしうると考えている。そういった精神的なひすみが、環境、医療、セクシュアリティの問題などを生み出しているのではないでしょうか。
●吉福伸逸(トランスパーソナル心理学セラピスト)
個人の意識・無意識の範疇の中には、人が生まれてこのかた経族して書たことを凄駕するような、それでは全く理解できないような意識・舞意識の領域が存在しうるということです。