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2004年10月『カナダ・マニワキ 聖なる集いに参加して』(1/4ページ) |
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天外伺朗さんは、カナダのネイティブインディアンの大長老ウィリアム・コマンダさんに招かれ、カナダ・オンタリオ州マニワキ居留地で開催される聖なる集い「Circle
of All Nations Spiritual Gatherring」に参加し、長老としてスピーチをすることになりました。ホロトロピック・ネットワークではこの名誉な機会に、カナダツアーを企画し、28名の参加者がマニワキに向かいました。
「聖なる集い」は8月6日から3日間開催され、世界中から延べ3000人が集まり、地球の浄化と平和を祈ります。25名の「日本族」一行はウィリアム・コマンダ大長老に祝福を受け、パイプセレモニー、スウェットロッジなどを体験し、忘れられない思い出となりました。
8月6日、午前のイベントととして、何人かのゲストからスピーチをいただくことになっており、天外さんは「水」をテーマに30分ほどお話をしました。大変心のこもった、力強いお話となり、多くの方から共感をいただき、大喝采を浴びました。実は、スピーチ中に湖の上を泳いでいた三羽のルーン(鴨の一種)が大きくはばたき、水を弾き、ルルルルルーと激しく鳴いて、拍手に貢献したのです。
8月8日、聖なる集いの最後の日、ワンパムベルトのセレモニーが終わり、最後に長老たちからの挨拶がありました。天外さんも、わが日本部族を代表してスピーチをしましたが、大変意義のある話となり、喝采を受けました。
聖なる集いへ参加するいきさつからご覧下さい。
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プレリュード/出会い
最初にお目にかかったのは、ステージの上でした。ウィリアム・コマンダ大長老はワム・パム・ベルトを誇らしげにかかげ、「七つの火の予言」の講演をしておられました。
1997年7年8月に東京で開かれた「フナイ・オープン・ワールド」でのひとこまです。私はその講演会場に、アイヌの女性長老、アシリ・レラさんを案内して入っていきました。しばらくして、彼女の顔が変わりました。目には一杯に涙をためていました。
「テンゲさん。いったいどうしたというんだろう。いま彼が話している予言は、うちらに伝わっている預言とほとんど同じだよう!」
アイヌに伝わる予言は「七つの星」といいます。ひとつひとつの星に込められた予言内容は、「七つの火」ときわめて似通っています。しかもレラさんは、昨晩何十年ぶりかでこの予言の話を佐渡でしたばかりだというのです。
太平洋をはさんで、遠く離れた地に住む先住民の間に、ほとんど同じ予言が伝わっている。私は、その奇妙な神秘性に打たれ、全身鳥肌が立ちました。
講演が終わると、私は彼女を連れて、ウィリアム・コマンダ大長老の楽屋を訪ねました。それから、通訳をはさんで二人の大トーク・セッションが始まりました。
地球の反対側に住むふたりの先住民。ともに迫害の歴史に苦しみ、それを越え大いなる許しと愛の境地に達した体験。そして現在の地球と人類の状況。それを救うのは、かって野蛮とさげすまれた自分達先住民の叡智しかない、という誇り。両者の思想の驚くほどの共通性。そして似通った予言。
おそらく、このときフナイ・オープン・ワールドの表舞台でおこなわれたどんなセッションより迫力ある一時間半でした。
終わりころに、ウィリアム・コマンダ大長老は自分の指輪をアシリ・レラさんに贈り、プロポーズをしました。レラさんは「では、来世にお受けしましょう」と答えました。
外に出ると、いつの間に降り出したのか、すさまじい豪雨と雷光。そして耳をつんざく雷鳴がとどろいていました。じつは、アシリ・レラさんは、雷が炭焼き小屋に落ちると同時に生まれており、雷神の子といわれています。興奮すると、必ず雷雨になるとのことでした。
その3年後の2000年1月、私たちはアリゾナ州のセドナで、スウェット・ロッジの準備をしていました。アメリカとカナダで同時にパイプ・セレモニーをやろう、と申し合わせており、電話を入れるとウィリアム・コマンダ大長老は、いまちょうどパイプに火をつけたところだ、という話でした。準備はずいぶん遅れたのですが、そのタイミングの良さにびっくりしました。
さらにその3年後、私たちはハワイのカウアイ島の遺跡で、ハワイの先住民と一緒に祈りの儀式をするツアーを企画しました。そこにわざわざ、朴子(なおこ)さんが訪ねてきてくれ、「テンゲさん、一度ぜひウィリアム・コマンダ大長老のところを訪問してください」というメッセージをたずさえていました。私は即座に、翌年のツアーをマニワキに決めました。
そして2004年8月、私たち28名の日本人は、ウィリアム・コマンダ大長老の主催する「サークル・オブ・オール・ネーションズ」の集いに参加しました。じつはその前年、先住民以外の人がパイプ・セレモニーを執り行うことを禁止する指令が、アーボル・ルッキング・ホース大長老から出されており、私はパイプ・セレモニーをやめていました。
しかしながら、今回はウィリアム・コマンダ大長老の要請で聖なるパイプを持参し、朝のパイプ・セレモニーでは、長老のひとりとして儀式をさせていただきました。とても名誉なことだと思います。
それでは、その集いで私がおこなった二つのスピーチを載せましょう。ほとんど、そのときしゃべったままですが、言葉足らずのところを少し補っていることをお断りしておきます。
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